夜尿症の治療

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夜尿症の治療 その1

医者のアドバイス

 

夜尿症の対策や治療法は、生活指導、行動療法、薬物治療の3つがあります。
生活指導は乳幼児のおねしょ対策や学童期の夜尿症対策にも有効的です。行動療法や薬物治療は生活指導だけでは夜尿の改善がみられない場合に行います。

 

生活指導

夜尿症は生活習慣が大きく関わっています。現行の生活習慣を見直し、生活改善を行いましょう。

水分摂取の抑制

日中は水分を多く摂取し、夕方以降は水分摂取量を制限します。
夕食時間もなるべく早くにし、就寝前には夕食時の水分が尿となって排出するようにします。

 

食事内容

食事の内容

食事は塩分を控えたメニューにします。体内の塩分濃度が高くなると喉が渇き、飲水量が増えるためです。また、カフェインやカリウムは利尿効果が高いため、アルコールやカフェインを含む緑茶、コーヒーなどの飲料水やとうもろこし、冬瓜、胡瓜、西瓜、メロンなどのカリウムを多く含む食材は摂取を控えた方が好ましいです。



 

就寝前排尿の慣習化

夕食から就寝まで3時間以上空けるようにし、就寝前には排尿する習慣をつけます。 食事や飲水で摂取した水分は約3?4時間ほどで尿となり、膀胱にたまります。夕食で摂取した水分を就寝前に排出しておくと、夜尿の回数や尿量が減少します。

 

 

心的ストレスの軽減

心的ストレスにより自律神経が乱れ、夜尿症が発症することがあります。心的ストレスの原因を取り除き、ストレスを軽減します。また、夜尿症自体が精神的負担となっている場合もあるので、家族の暖かいサポートが重要になります。夜尿症に対する精神的負担は子どもより大人の方が大きいと言われているので、周囲の人の理解と協力が必要です。

 

 

行動療法

行動療法は夜尿症によい行動を促し、夜尿を改善するものです。

 

 

夜尿アラーム療法

水分を感知してアラームを鳴らす夜尿アラームを使用し、睡眠中に夜尿したことを意識付ける方法です。

 

シート状のアラームでベッドに敷くタイプと、下着に直接装着するタイプがあります。睡眠中の尿保持力(膀胱容量)が増大し、尿意覚醒をせずに朝まで持つように鳴ります。

 

アラームが鳴る時間が朝方になってくると、夜尿が改善していると判断できます。アラーム療法中は夜尿日誌を記録することが望ましいです。

 

 

排尿抑制訓練

睡眠時の膀胱容量を増大させるために行う訓練です。日中に尿意を感じても、排尿を我慢させ、膀胱を膨らませて膀胱容量を大きくする治療法です。

 

排尿中断訓練

排尿の途中で、自分の意志で外尿道括約筋を収縮させて、排尿を中断する訓練です。この訓練により尿道の収縮力を強め、排尿に関わる機能を強化することができます。